出品者は、50年あまり、キヤノンのレンジファインダーファンとして過ごしてきましたが、終活の時期となり、順に整備しながら処分を進めています。底ぶた式キヤノンでは、最終型のⅡD改型、ⅡS改型、ⅣSb改型を好んで集めていました。出品物は、キヤノンⅣSb改型ボディと、ずっしりとしたキヤノンレンズ85mm 1：1.9、純正銀色フード、千代田光学製ファインダーのセットです。1950年代の底ぶた式キヤノンカメラの最高峰ⅣSb改型をじっくり味わうのに最適なセットと思います。
【キヤノンⅣSb改型ボディ】出品物のⅣSb改型ボディのシリアルはNo.191441、距離計窓の上の軍艦部にガリガリとやってしまった痕（5枚目画像下段右をご参照ください）がありますが、それを除くと、スリ傷も少ないほうで、まあまあきれいな外観です。ファインダーは汚れ・クモリも少なく鮮明で、変倍もスムースで、二重像もクッキリしています。シャッターは（白紙をはさんで目視での確認ですが）、ダイヤル各速に応じてスピードが変化しています。シャッター布幕は先幕・後幕ともにきれい（6枚目画像上段をご参照ください）で、シャッター音も静かです。
【キヤノンレンズ85mm 1：1.9】ずっしりとしたキヤノンレンズ85mm 1：1.9です。出品物のシリアルはNo.68657、回転ヘリコイドで、フィート目盛り、最小絞りは16です。レンズ鏡胴部メッキ部にはすり傷も少なく、きれいな外観です。レンズの前後から覗くと、前から2枚目あたりに汚れがあります（8枚目画像上段左に写っています）が、しつこいものではなさそうに見えます。クリーニングペーパーや綿棒できれいになりそうですが、出品者には分解技術がありません。それ以外はクリアで、マウントアダプターを介してソニーNEXで試写しましたが、絞り開放からかなりのシャープさで、5.6に絞ると文句なしです（100分の1秒、ほぼ最短距離で撮影しています。10枚目画像をご参照ください）。純正銀色フード（48mmねじ込み式）が付属します。メタル前キャップは、フードを逆向きに格納するときにねじ込むタイプです。メタル後キャップが付属します。
【千代田光学製85mm用外付けファインダー】採光窓式ブライトフレームが浮かび上がる、珍しい千代田光学（ミノルタ）製外付けファインダーです。国産の採光窓式外付けファインダーとしては、この千代田光学製と、三協光機（コムラー）製が知られていますが、アルバダ式のようにギラギラすることはなく、視野の中に金色のフレームが上品に浮かんでいます（9枚目画像下段右をご参照ください）。
※すべて現状渡しです。テスト用フィルムを使ってフィルム送り・巻き戻しのチェックをしていますが、フィルムによる実写チェックや、シンクロのチェックまではしておりませんので、すべて現状渡しでお願いします（クレームはお受けできません）。申し訳ございませんが、領収書の発行はいたしません。